ドイツが弱いなんて言ったのはドイツだ

ドイツ、磐石の試合内容。だって前半スウェーデンの攻撃を防ぐ方法が、中盤からの鬼のようなプレスとか、屈強なDFラインでのブロックとかじゃなくて、自分たちの圧倒的なポゼッションによるものだからな。
そしてそんな圧倒的なポゼッションを見せた前半15分のうちに2点叩き込んで試合を決めてしまう。なんだなんだ、これはちょっぴり「王者の風格」みたいなモノが漂ってきてるじゃないか!
それにミドルを打ちまくる事で、相手のDFラインを過剰に下げさせず、裏に適度なスペースが生まれるような、ドイツにとって理想的な相手のDFラインを90分コントロールし続ける。そんなしたたかさまで持ち合わせてるもんな。こりゃ強い。
それにポドルスキー、クローゼ、バラックという最前線のコンビネーションが試合を重ねるごとに高まっているのも大きいね。特にポドルスキーの動きの質がここに来て一気に高まってる。クローゼが動き出してボールを引き出した後の動き、バラックがボールを持ってルックアップした時の動き、この2点が最初とは大違い。サイドに流れたがる悪癖が消えて、センターの一番危険な位置に向かうようになったね。そういう意味では、事実上消化試合だったエクアドル戦をフルメンバーで戦ったクリンスマンの判断は正しかったんだろう。
それに加えて、シュバインシュタイガーとラームという左のユニットも大会屈指の危険度。どうしても好不調の波があるってイメージのシュバインシュタイガーだけど、この大会はずっと好調をキープ。ラームに関しては言う事なし。凄まじい。

まあ、気になることがあるとすればレーマンのミスがちょこちょこ目立つ事か。まだ大事にはなってないけど、もしかするとこれが大惨事になる危険性を孕んでるのも事実。
ま、そのくらいのリスクを抱えてる方が見る側としては楽しいんだけどね。



あとスウェーデンはあのPKを決めていればもしかしたら可能性があったかもね。でも試合を通してシュバインシュタイガー、シュナイダー、フリンクスの中盤3枚の網に引っかかりまくってた事を考えると、2-0は非常に妥当なスコアだったかな、とも思います。
最近のコンペティションではいつもクオリティの高いスウェーデン代表。今回もいいチームでした。そして今後も期待してますよ。まずはシェルストレームがリヨンでどれだけ伸びるか注目しましょうかね。