【レビュー】第8節 横浜Fマリノス戦@スワン

アルビレックス新潟 0-6 横浜Fマリノス
えー、今更な上にこの試合見てる時に39.0℃の発熱だったんで、詳細についてはちょっとご勘弁頂いて、簡単にまとめたいと思います。
まず、この試合の最大の敗因は間違いなく、新潟のバイタルエリアを完全にマリノスに蹂躙されてしまったところにあると思う。試合開始数分は、貴章の中澤をぶち抜いてのドリブルを見せたり(圧巻!)、リシャルデスがキーパーを強襲したりと、どちらかというと新潟ペースだったと言える。しかし、20分を過ぎた辺りから、はっきりと新潟のDFと中盤の間にスペースが生まれるシーンが目立つようになった。例えばこの試合で最初の決定的なチャンスといえる吉田と北野の1対1のシーン。あれは勲と寺川が同時に前へプレスを掛けに上がったスペースを、吉田にするするとフリーランニングされたのが原因だった。丁度あのプレーの前後を切欠に、マリノスは新潟の中盤の攻略法を見つけ出したように思う。
それはつまり、新潟の攻撃に対して、河合を中心に中盤の残りの1〜3人が臨機応変にしっかりと自陣のバイタルエリアを守ることを先ず徹底し、ボールを奪取し攻撃に移れば、まず2トップがDFラインと駆け引きしながらボールを引き出し、中盤とサイドバックが一斉に新潟のバイタルエリアになだれ込む。これによって新潟はセカンドボールが極端に拾えなくなってしまった。
それとマリノスが巧妙だったのは、淳さんもコメントで言っていたけど、そのバイタルエリアの侵略に加えて、サイドに基点を上手く作った点。この2つの要素(バイタルの制圧、サイドの基点)で完全に新潟の4バックはギャップが生まれ、結果簡単に裏を取られて失点を重ねる事になってしまった、ってことなんだと思う。
今まで新潟の守備を支えてきたのは、間違いなく勲と寺川のバイタルエリアへの心配りだった。そしてその仕事に専念する事を可能にさせていたのは、言うまでも無くシルビーニョという特異な才能を持った選手の存在。この試合も結局そこが原因でチームが上手く回らなかった、って結論になると思う。淳さんもそれに対してリシャのボランチという荒療治を試したけど、それが大量失点の一因になったのは間違いない。ここは早急に回答を見つけなくてはならないし、ここが腕の見せ所だといえるだろうね。



この試合でポジティヴな面を上げるならば、後半松尾が投入されてからの興味深いフォーメーションとサッカーの内容だと思う。松尾は左サイドバックとして投入されたんだけど、松尾、永田、千代反田が中に絞って3バック気味なDFを構成し、坂本がかなり高く張ってウイングバック的な役割をし、左サイドはウイングバック〜ウイング的に慎吾が配置され、勲のアンカー1枚に、アトムとリシャルデスが攻撃的な位置に並び、その前にいつもの2トップという形。そのアシンメトリーな3-5-2と4-4-2の間のようなシステムは明らかにマリノスの混乱を招いたし、実際に攻撃は格段に円滑になった。恐らくこれはあくまでオプションとして使われる形だと思うけど、こういった柔軟なシステム変更を今シーズン何度も経験し、それが奏効しているという事実は、間違いなく新潟のこの先に好影響を及ぼすと思う。酷い試合だったけど、これだけは紛れもない収穫だと言えるんじゃないかな。
簡単だけど、こんなもんで!しかしあの時は頭痛で辛かった・・・・・