高円宮杯決勝

FC東京U-15 1-0 アルビレックス新潟JY


サッカーは残酷なスポーツ。
勝利に値するプレーを完遂しても、誰もが勝利が妥当だと考える試合内容でも、積み上げてきた戦術がどれだけ質の高いものでも、得点をたくさん上げた方が勝ち、っていう極めてシンプルかつ冷酷なルールの上に成り立っているスポーツだ。


贔屓目を抜きにして、この試合は「新潟が勝つのが妥当な試合」だったと思う。作ったチャンスの数も、トレーニングの成果が垣間見える攻撃時のポジショニングなども、新潟がリードしていたと断言していい。
ただ、それでもこちらは一点が遠く、相手は守勢の中でもセットプレーでしっかり得点を上げた。議論の余地なく、勝利者は彼らだ。


みんなのサッカー人生は始まったばかり。「これがサッカーである。この残酷さがサッカーである。」って事を肌で知っているか否かがモノを言うのはこれから。知ってる君たちは、それを知らない数万人のプレイヤーに対して、既にアドバンテージを持っているんだと思う。これはきっと誇りに思うべきだよ。


試合後、エースの早川君は人目を憚らず号泣してたけど、きっとこの試合を通して、チャンスを活かすという事、一点を上げるという事の意味をこれ以上ないくらい痛感したと思う。
そしてそれが活きてくるのは、いや、活かすべきはこれからだよ。君達のサッカー人生は始まったばかりなんだ。


そして俺はひとりのサッカーファンとして、みんなの未来に大きな期待を抱き、そして一番上のフィールドで戦う日を待ってます。
とりあえず今はお疲れ様。素晴らしい試合をありがとう。