「オーケストラ!」「プレシャス」

  • 114 オーケストラ!

俺様採点:4
前半から何だかとっ散らかった流れで、ぐちゃぐちゃとあんまり気持ちの良くないまま話は進んでいくんだけど、ちょこちょこ提示されてた伏線が、一つの方向を向くラストに掛けては抜群に面白い。
その伏線の回収はちょっとサプライズを内包しているとはいえ、はっきり言って予想通りのどストレートなものなんだけど、その直球が155キロくらいで飛んでくるので、ガッツリとやられてしまうんだよな。序盤はすっぽぬけのカーブとか、105キロのシンカーとか投げてたのに。
あとロシア社会主義というアイテムで、ただのオーケストラ復活のカタルシスを爆発させる映画になることを避けてるような作りなんだけど、結局最後にはハイライトのオーケストラのシーンの圧力で、こっちに向かってガンガン攻めて来るんだよな。そもそもオーケストラモノで演奏シーンがハイライトにならないわけはないから、これは全くを持って予想通りなんだけど、それがやっぱり155キロなので参りました!になるっていう。
30年間演奏してなかったおっさんとおばさんのオーケストラがぶっつけ本番で完璧な演奏できるわけねーじゃねーか!とか色々突っ込めそうなんだけど、155キロで逃げてくから「まあ、いいか」ってなっちゃうね。

あとヒロインのメラニー・ロランさんはものごっつい美しいですね。「イングロリアス・バスターズ」でもそうだけど、過去に色々あった美女を演じたら天下一品だ。


  • 115 プレシャス

俺様採点:4
「初めて発言するの。私、クラスで喋った事一度もなかったから」で号泣。そもそも「苦境に立たされてる中、唯一の逃避手段が妄想」っていう話に、俺はとても弱いのだ(パンズ・ラビリンスとか)。その上にこんな必殺ワードでやられて、やべーやべーこんな序盤戦で泣いてたらこの後どうなるんだよ!って思ってたら、その後はそうでもなかったというw
たぶん、これでもかっていう不幸の波の連発に、ちょっとお腹いっぱいになっちゃったのかもなあ。結局、平和ボケした日本人俺にはリアリティを感じられなかったって事かもしれない。