さよならチュニジア

実は結構チュニジアには期待してたんです。自国開催のネーションズカップの印象が凄く良かったんで。その時は中盤の底に君臨するブアジジがひたすらボールを追いまくり・奪取しまくりの獅子奮迅の活躍に、ジャジリやトラベルシといったテクニックとスピードのある選手がその後の速攻に彩りを添えるって感じで、地味ながらも組織されたいいチームだなあ、と感心してたんです。
まあ、今回のワールドカップでもその基本は変わらなかったんだけど、如何せんその攻撃に迫力を感じなかった。やっぱずっと同じスタイルでやってきたが故の金属疲労みたいなものもあるだろうし、見も蓋もない事を言ってしまえば、結局ワールドカップで勝てるだけのタレントが揃ってなかったって事もあるだろうね。
でも特に決定的なのは、自国開催のアフリカネーションズカップのモチベーションと、今回のワールドカップのそれの温度差なんじゃないかと思う。ネーションズの時は本当全員が戦う集団だった。そこに惚れた訳だけど、今回のチュニジアは一言で言えばとにかく「淡白」。相手のポゼッション時のプレスの厚みとか全然違ってた。
やっぱサッカーってメンタルが大きく左右するスポーツなんだ、って思いを新たにしましたよ。