【プレビュー】第34節 大分戦@スワン

さあ、最終節だ。まだこんな話をするのはちょびっと早いけど、今年は本当に面白いシーズンだった。心の底から楽しかった。初めての経験も色々したし、今までにない骨太な試合も観れたし、何より過去で一番美しいサッカーをしてた。これが俺が応援するチームです、って胸を張って言えるチームだった。
だからこそ、最後を美しく飾って欲しい。このチームにポゼッションの要素を注入し、美しいサッカーの体現者そのものだったシルビーニョのラストダンスだし、もしかしたら美しいサッカーを完結させるために不可欠なゴールという結果を、最も残してくれたエジミウソンラストゲームかもしれない。そして何より、充実してた2007シーズンのアルビレックス新潟が見られるのはこれで最後。その姿をしかと見届けよう。そしてそれを勝利で飾ろう。



最後の相手は大分。今年の大分は中断期間を17位と言う凄惨な結果で折り返したのだけど、何とか前節で残留を決めるまでに至った。なんと言ってもその原動力はホベルトと(偽)エジミウソンのブラジル人ボランチコンビ。去年のトゥーリオエジミウソンのコンビを解消して宮沢とジュニオールマラニョンという限りなく未知数なコンビでスタートしたのだけど、これが限りなく最悪な形の答えが出てしまった。結局、ドタバタでとりあえずJで実績のある選手を無理やりはめ込んであとはシャムスカの魔法でよろしく!な感じではあったのだけど、これが何とか最後で花開いたと言う感じだろう。
今の大分の基本的なコンセプトは堅守速攻スタイル。その中でこの二人の役割は、DFの前で身体を張ってボールを奪取しまくるホベルトと、そのあとに前線にボールをスムースに繋いでいく潤滑油となる(偽)エジミウソン。つまり、この二人ありきのコンセプトだといっていいと思う。
で、何でこの二人を持ち上げまくっているかと言うと、そのコンビの片割れであるホベルトがこの試合、怪我で欠場するというラッキーを強調しようかって言う試みの一環なんだけどさw本当にこの欠場は大きいと思う。ボール奪取というタスクだけを取り上げてみるとJリーグでも屈指の彼がいないというのは、その大分のコンセプトを揺るがしかねないし、ただでさえ脆弱な大分のディフェンスに大きな影響を与えるはず。
で、新潟としてはやはり狙い目はここ。大分のディフェンスが脆弱さを露呈するのは、バイタルでボールをキープされて3バックの組織がぐちゃぐちゃになる時と、典型的な3-5-2のシステムのチームらしくウイングバックと3バックの間のスペースを突かれた時。なのでまずはバイタルをどうやって蹂躙するかって事を考えたい。
そうなるとやはり中心はシルビーニョだ。彼がここで華麗なラストダンスを踊ることが出来れば、新潟の勝利はぐっと近付く。その為にラインをしっかり押し上げる事。ここ数試合で顕著だったように、新潟のラインがコンパクトな時こそシルの攻撃的なセンスが生きて来る。同時に、それが大分の狙いたいカウンターのためのスペースを奪う事になるわけだから。
またそのラインの押上げと言う事を考えた時に、そのラインの駆け引きは高松の位置取りとも直結してくるだろう。大分の攻撃は奪ってとりあえず高松にボールを当てる事から始まる。なので、ここ数試合素晴らしいプレーを見せている千代と千葉の両CBがここで高松へのボールをしっかりとケアし、高松の自由を奪っていくという仕事を遂行する事。そうすれば同時に新潟にとって有利なラインコントロールもできるはず。
そして大分との勝負を考えた時、サイドの攻防にも言及しないわけには行かないだろう。しかも大分の左に君臨するのは鈴木慎吾だ。彼らの攻めては前述の通りボール奪取してからすぐに高松に当てる事、もしくはサイドへすぐに展開すると言う事だ。なのでそのサイドでどうやって優位を保つかって事が重要になる。
前述の通り、大分は典型的な3-5-2のチームだ。なのでサイドは基本的にウイングバック1枚に任されることになる。それならば4-4-2のウチは、サイドに2枚いるという特性を生かしたいところだ。マルシオ・リシャルデス&内田の二人と鈴木慎吾。坂本&寺川の二人と藤田。この戦いに、ウイングバックの裏のスペースを突きまくると言う形で戦果を残せれば最高。さっき言及したとおり、典型的な3-5-2の大分の弱点の一つだからね。もちろん、サイドに流れると素晴らしい仕事をする矢野貴章&(俺たちの)エジミウソンの役割も重要になってくるだろう。
あ、あと慎吾は前節凄まじいFKを決めてるけど、ありゃマグレだなww死ぬほど鈴木慎吾というプレイヤーを見てきた皆様ならもう分かってると思うけど、あんなラッキーパンチは2度続けて出てこないだろう。


と言うわけで泣いても笑ってもこの試合が2007年のアルビレックス新潟の最後の試合。もうこのメンバーでサッカーをすることはないわけだ。だからもう一度言うけど、この試合は勝利で飾ろう。勝利だけが今狙える最大目標である5位の座を手に入れる唯一の方法だし(大宮は死ぬ気で川崎倒せよ)、チームを去っていく選手達への餞でもある。
J1上がってから3年連続最終節敗北?そんなん知るか。だって今年のチームは3年連続開幕戦惨敗のジンクスを吹っ飛ばしたチームなんだから。思えばその時も相手は大分。じゃあ今回もそのジンクス破りに協力していただこう。大分倒して有終の美を飾るぞおらああああああああああああああ!!!!!!!!!!