【プレビュー】08年第2節 FC東京戦@スワン

ホントは金曜の夜に書こうと思ったのだけど、フライデーナイトは酒池肉林の予定なのでこのタイミングでドン。よんきーのるーよはギロッポンでみーのーなのでびゅーぷれはよんきーの朝に、はい、ドン!ハイドン交響曲の父!
さーホーム開幕戦。どう考えても今年の前半戦はこの後の「A浦和→H鹿島→A柏→Aガンバ」をどう乗り切るか、それに臨む前の4試合でどれだけチームとしての熟練度を上げられるか、そしてリーグ戦2試合で勝ち点をどれだけ積み上げられるか、ってのが重要になる。で、そのリーグ戦での勝ち点を開幕戦では積み上げる事が出来なかった以上、この試合は貪欲に勝ち点3を狙いに行かなくてはならないだろう。



さて、今年のFC東京は城福監督を迎えての新シーズン。採用しているシステムは4-3-2-1、もしくは4-2-3-1とも言えるシステム。しかし監督が変わっても欧州のトレンド追いたがるのは相変わらずなようでwクリスマスツリー@調布シティー
で、開幕戦を見る限りキープレイヤーとなるのは羽生だろう。彼のスタートポイントとしては3ボランチの左なのだろうけど、時に2人のトップ下(この試合では石川とエメルソン)に絡みウイング的な役割も果たすことで、相手の守備陣をかき回す。千葉時代もちょこまかといやな所に顔を出してくる厄介な選手だったけど、FC東京の選手になっても相変わらずのようだ。ほんとめんどせーよこの人は。ディスニー携帯のCMの「みっきまぁあぁす」の部分くらい面倒くさいよ。イラっとするよ。
で、その羽生に限らず今年のFC東京の攻撃のキモは2列目の選手の動きだと思う。この試合では基本的には右に石川、左にエメルソンという形だったのだけど、その並びに関係なくポジションチェンジしまくってラインとの駆け引きを繰り返す。石川のコンディションも良さそうだ。
なのでそれに対応するためには千葉ちゃんと勲のボランチ2枚がDFラインといい関係を保って、新潟のバイタルエリアをしっかりケアする事が必須になる。ちょこまか動き回る選手達から目を離さずに、しっかり捕まえられるか。
optaのデータによると07年の新潟はDFとボランチの距離がかなり短かったという。これはサイドバックを両方とも同時に積極的に上げる新潟の戦術にあって、上がってるSBとは逆サイドのSBが中に絞って守備を構築するという「常識的なサイドバックが上がった時のフォロー」ではなく、守備専のボランチ、勲×千葉なら千葉、勲×シルなら勲がDFラインの間に入り込んで3人目のセンターバックになるという守備のコンセプトの現れだと思うのだけど、それだけでなく、高い位置で積極的にアタックに行くCBのフォローを重要視したってのもあるのだろう。
で、やっぱりこの試合でもそのコンパクトな距離感を保つ事が重要になる。FC東京の攻撃は1トップというシステムの特性上、まずトップにボールを入れる事にまず腐心してる。この試合が開幕戦と同じく平山なのかカボレなのかわからないけど、どちらにしろそのトップにボールが入るタイミングでキツくアタックに行かねばならないだろう。その仕事は殆どがCBによるものだけど、重要なのはその後。FC東京の攻撃を減退させられるか否かはそのセカンドボール奪取率にかかってると思う。そこで東京が一番強調したい2列目にボールを握られたら彼らの攻撃を調子に乗らせてしまう。なのでやっぱりこの試合の新潟の守備のキモはボランチだろう。中盤での戦いが勝敗を大きく分けるであろうこの試合で、千葉&勲がボールに絡むシーンが増えれば増えるほど、勝利は近付くはずだ。
そして守備面でもう一つケアしなくちゃいけないのはやっぱりカボレ。開幕戦を観ただけではまだまだその真価は図りかねるけど、とりあえずスピードはあるし、あのにょろっとした体躯でディフェンスをいなして入れ替わる技術は結構ありそうだ。開幕戦ではエメルソンに変わって途中出場して平山と2トップを構成するという使われ方だった。この試合ではどう使われるか分からないけど、とりあえずアクセントにはなり得る選手なので、一発目でいきなりいなされたりしないように注意したい。



次に新潟の攻撃面を考えると、今年もFC東京の守備面での悪癖を突くのが一番だろう。その悪癖とは攻守の切り替えの遅さ。去年の一番の彼らの弱点はどうやらまだ残ってるようだ。
開幕戦でも中盤でボールロストした後の守備の構築に手間取るシーンが目立ち、レアンドロに入るクサビのボールが緩く、CBがそのクサビに対応に行く間にギャップがあちこちに目だって、美味しすぎるスペースが多く生まれていた。特に攻撃に移り変わって素早くダイアゴナルな展開で攻撃を仕掛けた時の、サイドバックの周辺。それを突かない術はないだろう。
となるとやっぱり期待がかかるのは貴章だろう。あの機動力で新潟の攻撃の先陣を切ってピッチ上の誰よりも早くそのスペースに飛び出して言って欲しい。特に貴章の最も得意とする右サイドのPAちょっと外のエリアはこの試合のスウィートスポットになるはずだし。ちょっと前まで大学生だった長友と貴章なら絶対に貴章だ。大宮戦でも波戸をスピードだけでぶっこ抜いてたけど、ああいうプレーをどんどん見せて欲しい。そして何より、ゴールという結果を絶対に残して欲しい。っていうか色々としんどい現状にあって、今新潟を牽引してるのは貴章なんだよ!お前が決めなきゃ誰が決める。頼むぞマジでおらっしゃあああ!!!
それとこういう状況ならば、開幕戦でその片鱗を見せてくれたダヴィの「奪ってからの速攻における縦への勝負パス」がどれだけの威力を発揮するかにも期待したい。まだまだ「片鱗」だけだった開幕戦から1週間。アレッサンドロやダヴィの特徴は本来こういう展開でこそ生きるはず。ホーム開幕戦って事も考えると、この試合がまず最初の試金石と言っていいかもしれない。頼むぜーい。



さて、ここでちょっと歴史を紐解いてみよう。04年、あの震災以降全く勝てなかった新潟がやっとそのトンネルを抜け出したのはホームFC東京戦(4-2)。06年、あの凄惨な開幕戦の後、多くの懐疑を全て吹っ飛ばす快勝を見せたのはホームFC東京戦(2-0)。10試合で1勝1分7敗という凄惨な状況の中アトムトップ下のシステムで甲府を破ったものの本当に復調したのか図りかねる状況で、それが全くの杞憂なんだと証明して見せたのはアウェーFC東京戦(4-1)。07年、天皇杯の敗退とその後のトラブルを受けて、チームとサポの関係がこれまでで恐らく一番脆弱な状態にあった中で、そのモヤモヤを吹っ飛ばすようにチームが真価を見せてくれたのがホームFC東京戦(2-1)。
そう、これは運命なのだ。かの偉人の言葉借りれば(砕けて言うと柴田あゆみの言葉を借りれば)「だってこれは、運命だから」(このネタ去年も使ったなw)
逆境の時にはいつだってFC東京がいた。なんせマルシオ一時帰国、チームとしての完成度もまだまだ、そしてこの試合の後は冒頭の通りの地獄のサーキットが待ってる。見事に逆境だ。だからこそのFC東京戦なのだ。これは運命なのだ。
ちなみに05年、今年の新潟はやるよー反町はやるよーチェルシーの練習観に行ってヒントを得てきた最先端システム4-3-3で旋風巻き起こすよーセレソン経験もあるサイドバックも入ったしさー、で迎えた開幕のFC東京戦で0-4の完敗。5試合負けなしのアゲアゲで望んだホームFC東京戦ではササの一発に沈んで0-1。そう、調子こいてちゃ勝てないのだw



という訳でこの試合で欲しいのは絶対に勝ち点3。不確定・曖昧な部分もたんまりな現状だけど、それをどこかで確実に融解して行かなくちゃいけない。じゃあまずはこの試合から始めよう。ここで勝利して過酷なスケジュールに宣戦布告するぞおらああああああああああ!!!!!!!!