【レビュー】08年第4節 鹿島戦@スワン

アルビレックス新潟 0-2 鹿島アントラーズ
スタッツ

さっき西友行ったらこんなTシャツが380円で売ってたよ。色々突っ込みたい所も、色々間違ってる所もあるけど、とりあえず「物凄い勢いでウンコに亀裂が走ってる」ってイメージだけは伝わってくるな。ウンコがバリバリバリっ!!ってなってんのかな。ウンコ・クラッキング・ベリー・ファステスト、だぜ?かっけー。これ作った人赤犬のファンなのかな。UNKOじゃなくてUNCOなのは。
・・・・とまあ思いつめてこのエントリーを読みに来ていただいた皆さんの心をほぐさんとする、この試み。どうですか。ダメですか。そうですか。
はー、しかしまーやっとPCの前に座れた。なんだこの多忙さは。昨日試合を見届けた後、この試合はある意味では、物凄くレビューの書きやすい試合だったのでババっと書き上げちゃおうかとも思ったんだけど、その前に速攻で4/12新宿発→4/13大阪着、4/13大阪発→4/14早朝新宿着の高速バスをネットで予約してファミマで支払いして帰ってきたら、なぜか手元にはビールの入った袋が握られててその後はあんまり覚えてねー。
てかね、もう行くしかないよね。大阪。月曜の事なんてしらねー。だって行くしかないもの、エキスポランド茨木駅でレンタサイクル借りて、首にオレンジ巻いて、殺人者の如き眼光で殺伐としたまま、エキスポランドに向けてチャリこぐしかないよね。あと今週末にはもちろん松戸の二郎食いに行くよ。首にオレンジ巻いて殺伐とした眼光をギラギラさせて食うよ。で、その勢いで気付いたら常磐線に乗ってもう少し先まで行っちゃうよ。そりゃ行っちゃうよ。



さて、クソみたいな前置きはこれくらいにして鹿島戦。この試合でのポイントは、一にも二にも新潟のDFラインの位置だろう。低い。とにかく低い。特に前半はそれが顕著だった。正直、これは浦和戦でちょっと改善されたかな、とも思ったんだけど、あれは単純にリードを奪った浦和が彼らの必勝パターンであるガッチリ引いて守るという形を取って来たからであって、この試合の様に自らイニシアチヴを取って攻めて行こうとする相手を前にすると、その悪癖がまだ改善されていないって事が分かってしまった。残念ながら。
確かに、ベストメンバーの鹿島が生み出す連動性、特に中盤とサイドバックが絡んだ時の連動性は凄まじかった。小笠原のボディバランスとパスの球種の豊かさ、野沢の勝負パス、本山の運動量、内田のクロスの正確性・・・・そういうそれぞれの個性が物凄く出ていたのは間違いない。にしても、新潟はそれをあまりに自由にやらせすぎていた。
まず鹿島が攻撃に転じてビルドアップを始めた時点で、どこでプレッシャーに行くかという事が全く見えてこなかった。まずFWが行くのか、サイドハーフが行くのか、それが曖昧なままスルスルと鹿島のビルドアップを許し、気付くと鹿島のトップをPAエリアの一番美味しい所まで侵入するのを許すという流れ。で、そのトップが左右に動きまくってセンターバックを引っ張りまくるので、あっけなく真ん中にスペースが生まれてしまう。そのぽっかり空いたスペースに向かってボールが放り込まれ、中盤から上がってきた選手に合いそうになる直前でうっちーがクリアするシーン、何度観た事だろうか。
で、その危険な状態を回避するには何をまずすべきかといったら、やっぱりラインを上げてそのトップの動きの脅威を自陣ゴールから遠ざける、って事だったと思う。ただ、前述の通りアタックのポイントが全く見つからないため、その結果ボランチもDFラインに吸収されて、早めのチェックにいけないままゴール前に張り付けにされてしまった。やっぱりボランチはもう少し早めに積極的にアタックに行かなくちゃいけなかったはず。プロになって数ヶ月の木暮にそれを要求するのは酷なのは重々承知してるんだけど。千葉ちゃん、頑張れ。頑張ってくれ。
そしてなんと言っても、センターバックだ。確かにラインを上げるタイミングが中々見出せなかったのは分かる。あのスカスカの中盤ではリスクを背負うのは危険だと判断したのも分かる。それでも、貴章が突っかけたり、サイドの高い位置でボールの争奪戦になった場面だったり、その何度かあったラインを上げるチャンスを殆ど潰してしまったのは、本当に猛省しなくちゃいけないと思う。
思い出して欲しい。去年のガンバ戦@スワン。あの試合、1-1のスコアでどちらが先に仕掛けるかって流れの中でガンバが播戸を投入してバレー、マグノ・アウベス、播戸という3トップにシフトして明らかにガンバが点を獲りに来た時、新潟はどうしたか。あのシーンで新潟は引くどころか、サイドバックをそれまで以上に上げまくるという策を取ってきたのだ。そして勲をほぼセンターバックの一枚として扱う、3バック気味のDFラインに変更してグイグイ押上げまくったのだ。3トップに対して、3バック。一人でも1対1で負けたら即終了な形だったけど(そして実際ヤバイシーンもあったんだけどw)、その果敢な戦法が新潟らしい前線でのアグレッシヴな動きになってガンバを押し込み、あの貴章の逆転ゴールを生んだのだ。
4-0で完勝した去年の名古屋戦@スワン。あの試合の完膚なきまでの勝利は、ボールがタッチラインを割ったりしてゲームが止まるたびに必ずラインをぐぐっと5〜10メートル上げるという積極的なコントロールの結果、新潟らしい奪ってからの速攻を何度も繰り出せて早いうちにゲームを決める事が出来たからだ。
今2度も「新潟らしい」って言葉を使ったけど、やっぱりウチのサッカーをやるには、センターバックが中心となって早めのチェックに行ってラインをコンパクトにしなくちゃいけないんだよ。これは今年何度となく言及してるけど、今チームが上手く行ってない最大の理由はそれがちっとも出来てないからだ。今年の絶不調は外国人が未だにフィットしてない、怪我人多発、選手層が薄い、とまあ色々な理由はあるけど、やっぱり最大の原因は淳さんが就任してから06年、07年と熟成を続けてきたこの基本中の基本がブレにブレまくってるからだ。07年の新潟はリーグで2番目にDFのアタックポイントが高かったチームなのに、だ。
それが何故なのかは、正直言って分からない。だって現場の人間でも、多分分かってないんだから分かるはずないよね。でも、一つだけ言えるのはDFに関して言えば、補強の不十分さや怪我人云々の話じゃないって事だ。元14番は確かにいなくなったけど、あいつとDFラインのアタックポイントの高さはあんまり関係ない話。松尾、ヒロシ、うっちー、千葉ちゃん、そして何より千代反田充永田充。彼らは去年一年間、守備の面から新潟のアグレッシヴな姿勢の屋台骨を支えてきた選手だ。それが全員大きな怪我もなくプレーできている以上、言い訳は出来ないんだ。もちろん、前線からのプレスの不十分さという原因があるのは間違いないけど、それにしても、だ。
だからやっぱり今は、彼ら自身が頑張るしかないんだと思うんだ。永田さん、頑張れ。千代、頑張れ。やっぱりこの二人が前への積極的な一歩を踏み出していかない以上、この状況は打開できないんだ。その勇気ある早めの一歩こそが、このチームを救うんだよ。
次は柏戦。柏のサッカーはトップにボールが入る所から、その攻撃の殆どが始まる。という事を考えるとこの試合がセンターバックにとっては格好の試金石になるだろう。センターバック二人が早めに、かつ正確にトップの選手を潰せるかどうかが、大きく試合を左右するはずだからね。
思えば、それまでの見事な守備がウソの様に崩壊した去年のマリノス戦@スワン。あの悲劇の1週間後、その守備が大丈夫だって事を高らかに宣言したのがアウェー柏戦だった。あの試合、トップの李忠成を千代がほぼ完璧に潰した事で、柏の攻撃を見事に停滞させる事に成功したのだ。多分ね、これ運命だよ。4連敗ってのは新潟がJ1に上がってから(あれ、J2時代含めても、かな?)のワースト記録タイ。ワースト記録更新にリーチかかっちゃってる。柏戦はまたしても分岐点だ。そこで、その真価を見せて欲しい。いや、見せなくちゃいけない。千代、永田、頑張れ。頑張れ。頑張れ。
・・・・そういやJ1初勝利も柏のアウェーだったな。ほら、やっぱ運命だぜこれ。



という訳で、この試合に関して俺が言いたいことは全て言ってしまったので残りは簡潔に。
まず2試合観て思ったんだけど、恐らく木暮はシルビーニョ2世になれる選手だと思う。守備面では大いに改善点があるし、不用意なパスミスもちょくちょくあるけど、現時点で最もボールが落ち着いてタメが作れるのは18歳の彼だ。この試合では浦和戦同様、何度も右サイドに流れてうっちーと絡んでサイドを突こうとするプレーを見せてくれたけど、マルシオがいない今、タメを作るという意味でも、新潟の最強の武器といえるうっちーのオーバーラップを引き出すという意味でも、そして何より勲が1ヵ月近くの離脱を余儀なくされたことを考えると、彼がキーマンになっていくだろう。
現時点で、彼は同年代の中でもトップクラスの選手だと思う。ただ、それを飛び越してもっと上のカテゴリーに挑戦できるだけの可能性だってあると、贔屓目なしで思う。悲しむべきか、喜ぶべきか、今年は彼の出番がかなり多く訪れる事だろうし、チャンスだよ。がんばれ、木暮。あとやっぱかっこよすぎるな。木暮郁哉Tシャツとか誰か作れよ。木暮郁哉ソーセージとか。木暮郁哉×田中亜土夢写真集「男同士」とか作れよ。ガチムチのアトムと細身のフミヤの組み合わせで、ある一部の人々から大人気・・・ってまたこのネタかーい。
あと浦和戦に続き、アトムと河原の二人は「流れを作れる」選手だって事を証明して見せたね。本山の退場、過酷な日程を睨んでの鹿島の省エネってのも差し引いても、いい仕事したと思う。だから後は、そのプレー時間をどれだけ延ばせるかだ。10分から、30分。そこまでの信頼は勝ち取れたんだ。だから最終的には90分を目指せるように。しかも、出来るだけ早くな。頑張れ。


とまあ今日は頭でっかちな事ばっか書いてきたんで、最後はこれでも貼っておきますよ。U・N・C・O!うーんこー うんこが好きですー!