【レビュー】08年第8節 札幌戦@札幌ドーム

コンサドーレ札幌 0-1 アルビレックス新潟
スタッツ
いやーしかしまあ本当に北海道楽しい。ありえない勢いで楽しい。土曜は札幌&すすきの祭り、日曜は小樽→積丹→岩内→ニセコ洞爺湖→定山渓→またすすきのコースwithレンタカー&シャッフルモードのipod。んで、今日は旭川へ向かい旭山動物園でわっしょいわっしょいじゃぁぁぁ
というわけで3時間後くらいには旭山動物園へと向かうので今日は簡潔に行きます。それに試合終わってから時間も経ったしね。



なんといっても、この試合の大きなポイントはマルシオのスタメン復帰に他ならないだろう。そして彼が入ったことで起きるポジティヴな化学変化の一端をまざまざと見せ付ける試合になったと言えると思う。
試合の立ち上がりは新潟ペース。その中心を担うのはアレッサンドロとマルシオ。アレの動きは京都戦以降、素晴らしく整理されている印象を受ける。どこでボールを受けるのか、どこで仕掛けるのか、まったく整理されずに右往左往するだけだった開幕からの数試合とは比べ物にならない。そしてCBと対峙する時も、入れ替わって裏に抜けようとする動きや、効果的なバイタルエリア付近でのボールキープを見せるので、今日ラインをちょっぴり高めに設定してきた札幌のDFラインもあって「あ、なんかぶち破れそう」な予感をプンプンさせる。いやー、やっと「相手にとって怖いFW」になってきたな。いいよー。
そしてその良質なアレの動きをサポートし続けたマルシオ。相変わらずの異次元のテクニックと、卓越した状況判断の速さは素晴らしいの一言。やっぱり新潟のサッカーは彼がいないと完成しないのだ。改めて、おかえりなさい。
しかし今日は初めてブラジル人3人揃い踏みとなったけど、このユニットは今後新潟の大きな武器になり得るだろうね。この試合ではアレとマルシオが派手に暴れていたのでダヴィが若干影が薄かった感もあるけど、それでも顔を出すところにはしっかり出していたし、何よりその二人に釣られて状況判断のスピードが、日本のサッカーで求められるレベルに達し始めている。マルシオが現場復帰した京都戦付近で一気に調子を上げてきたアレもそうだけど、この辺は「マルシオ復帰で得られるポジティヴな化学変化」の一つだろうね。脈々と続く「新潟の優良ブラジル人」の伝統がやっと受け継がれ始めた気がする。


で、アレのポストを叩く決定的なシーンなどを作りつつも得点には至らない新潟に対して、札幌はロングボールをトップのダヴィ(キロロを愛聴してる方)とクライトンに早めに当てて、西や砂川を絡ませると言う「this is トシヤサッカー」な戦法で流れをイーブンに戻し始める。
しかしここで事件が。PA内で明らかなシミュレーションをかましダヴィ(キロロ)を見て主審の岡田正義に抗議する千代反田。そしてその千代の姿に激昂するダヴィ(キロロ)。で、その二人が近づいたと思ったらいきなりダヴィ(キロロ)のヘッドが千代の顔面に炸裂。あーあ、やっちゃった。当然レッドカード。しかし主審の目の前じゃないか。本当にブラジル人か?
こんな感じで前方での起点を一つ失った札幌だけど、基本的にはやることは同じ。頼みの綱であるクライトンにボールを当てまくる。しかし、こういう状況でも確実にキープして攻撃に展開できるクライトンはすげーな。敵ながら天晴れじゃ。


そして後半。基本的には前半と同じ流れなのだけど、新潟の攻撃のビルドアップがちょいちょいミスしたり、ラストパスの精度を欠いたりで、なかなか得点が生まれない。しかしそういう状況をアクシデンタルにでも打開できるのが今の新潟の上昇気流なんだろう。小気味良いパス交換から松尾へ渡り、そこからクロス→あれよあれよ→そのままゴール!という特大のラッキーパンチ炸裂。
ゴール後、「いやーインサイドで蹴ったら変なアウトの回転かかってさー」みたいな感じでチームメイトに蹴るまねをして見せる松尾。かっこわるwwwまあ確かに、前半からずっと布石を打ち続けた結果生まれた去年の千葉戦@フクアリのうっちーのスーパーループとは違って、どう見てもラッキーパンチだけどwwそれでもしれっとしてりゃいいのにw素直すぎw
で、それを受けて札幌は砂川→石井に変えて、クライトンを中盤に下げる。ここでこの最大の要注意人物をしっかりチェックし続けたのが木暮だった。試合後にも書いたけど、この試合での木暮の守備は、デビューから経験してきた色々なこと(小笠原の圧倒的なボディバランスや、遠藤のテクニック、田原の猪突猛進タックルw)をちゃんと咀嚼して、自分の糧にしてるってのが分かるプレーだった。素晴らしかった。やっぱりこいつは並みの選手じゃないわ。
その木暮と、恐らく守備面で木暮に最も大きな影響を与えてるであろう寺川のコンビは、その後も危険なセカンドボール奪取に勤しんで札幌に流れを渡さない。そして後半の残りはダヴィに変えて絶好調の松下を入れて相手への脅威をしっかり増やし、試合終了までわずかとなると前線も嫌らしくキープするし、相手のプレッシャーを屁とも感じないバックラインでのパス交換も堂々たる物で、そのまま問題なく試合を終わらせる。2連勝。今のチームの充実度を考えれば、まあ妥当な結果だろう。


この試合で得られたポジティヴな感触。それをこの試合から始まるゴールデンウィーク4連戦でどれだけ強固なものにできるか。これが今後のポイントだ。反撃は、やはりここからなのだ。ヴェルディ戦、絶対に勝つぞ。



あ、最後にダヴィダービーの寸評を。

  • ダヴィ : 6.0 
    • 状況判断良く、前線のダイナミズムを作り出す一因となる。あとは最前線への飛び出しがもう少し欲しい。
  • ダヴィ : 7.0
    • 寸分の狂いも無く、鼻に目掛けてヘッドをぶち込むその精度は圧巻。そのビッグプレーが試合を決定付けた。


と言うことでダヴィの勝ち