これでいいのだ

赤塚不二夫さんが亡くなられたそうです。ご冥福をお祈りいたします。しかし、巨星落つとはまさにこの事だよね。本当に残念でならない。
思うに、この人は「日本人の笑いのスタンダードを作った」んだよね。大げさでなく。私は「笑わせる」って事は本当に尊い事だと思うんだ。怒らせたり、悲しませたりする事は比較的簡単だけど、「笑い」ってのは人それぞれの生き方や、性格で構成される「ツボ」にはまらないと発生しないものだから、本当に難しい。だけど、赤塚不二夫先生はその日本人の「ツボ」の最大公約数を、恐らく歴史上でも最大級と言っていいレベルで広げた人だと思うんだよね。
破天荒で、荒唐無稽で、かつアナーキーで意味不明な言動で散々かき回した挙句、「これでいいのだ!」で収束させるという強引な手法が「ああ、これでギャグになるんだ」と言う事を気付かせたという事、そして「シェー!」という何の意味を成さない言葉を発する行為自体がギャクとして成立すると言う事。それって革命的な事だったと思うんだよね。凄い、本当に凄いよ。
それにタモリさんというこれまた笑いのスタンダードを作り出した人を発掘した人でもある訳だから、日本の「笑い」の文化にこれ以上なく寄与した人だったんだよね。凄い。


本当にありがとう、赤塚先生。安らかにお休みください。