【プレビュー】08年第23節 川崎戦@等々力

頭の上に少し見えてる、そのロープを掴むことが出来れば上に行ける事が分かっていながら、いや分かっているからこそかもしれないけど、そのチャンスを逸してきたのが今年の新潟だ。しかしありがたい事に、今年のJリーグは混戦を極めてるので、まだまだそのロープの端っこは手の届く所にある。今度こそそれを掴む時だ。

最近の川崎の最大の変更点はなんといってもこれまでの3-5-2から4-3-3に変えてきているという所。今年は失点が多いのでそれを修正するため、また前線のタレントを生かすためのシステムなのだろうけど、これによって最もポジティヴな効果がもたらされているのは、間違いなく3トップだろう。
特に元々サイドアタックに特長のあるチームにあって、この3トップのサイドを使う上手さは絶品だ。フッキがいた頃の川崎の3トップは見るに耐えない代物だったけど、あれは一番ボールに触りたがるフッキの絶望的なまでの味方を使う意識の希薄さが原因だったのだろう。それに比べてジュニーニョやチョンテセや黒津や我那覇といった選手はそれぞれ動いてボールを受けてリズムを作っていく選手なので、今の3トップの連動性はなかなかのもの。特に3トップが目まぐるしく動き回って意識的にサイドに走り、そこに起点を作る動きは見事だ。
また、台所事情もあるのだろうけど、サイドバックに左山岸・右村上という、かなり守備的にはリスキーながら攻撃に関しては折り紙付きの二人を配置してるけど、これも積極的にサイドのイニシアチヴを取って行こうという姿勢の現れなんだろう。それに実際に川崎が攻勢の時は決まってサイドが上手く使えている時だ。
となると新潟としてはこれにどう対峙するかって事だけど、基本的には京都戦と同じで良いと思う。まずはセンターに入ってくる選手をしっかりと潰す。そしてここが一番重要なんだけど、サイドに流れてきた選手はサイドバックが絶対に離さないってのを徹底しなければならない。京都戦では1トップ2シャドーって趣だったけど、川崎はガチの3トップだ。奴らにサイドを自由に使われるのは避けたい。
また、この試合で怖いのはそのせいでサイドバックががっちり下がってしまって、アタッキングサードのサイドのスペースを与えてしまうこと。そうならないためにはサイドバックだけでなく、サイドハーフがどれだけ的確に相手のサイドアタックにプレスを仕掛け、相手の攻撃を潰す事ができるかが重要になる。
で、そのために必要なのが、中盤のセンターでの戦いに負けない、ってか早い話が中盤の前目のキープレイヤーである中村憲剛ヴィトール・ジュニオールに対して、勲とテラのボランチがどれだけイニシアチヴを取れるかって事だ。大分戦の前半の敗因は、下がってくるトップや金崎やブラジリアンダブルボランチの対応に、ボランチがバタバタしまくったか結果、サイドハーフが中に絞らなくてはならなくなって、大分の両ワイドが浮きまくってたってとこだけど、そうならないように、真ん中は死に物狂いで頑張って欲しい。

また、この試合でサイドの戦いが重要になるもう一つの、そして最大の理由は、川崎の守備がクロスの対応に拙さを抱えてるから。今年失点が多く、完封が3試合しかない大きな要因はここだと思う。しかも相手のサイドバックは山岸と村上である。ここを突かない手はない。
そう、そこでやるべきは京都戦で見せたサイドへの展開だ。あれを忠実にこなせば必ずやサイドに道は出来る。あとは中でどれだけ効果的に動けるかだ。一朝一夕ではなかなか解決しない部分かもしれないけど、意識の持ち方一つでかなり改善される部分でもある。てかそれやらなかったら、点は穫れないし勝ち点3はないよ。


つーことで今こそ正念場。死ぬほど天気悪いけど、そんなのぶっ飛ばせ!目指すは勝ち点3のみ。川崎叩いて上行くぞおらあああああああああああ!!!!!!!!!!!