【プレビュー】08年第29節 ちば戦@フクアリ

もうこの試合に関しては、相手の調子がどうだとか、星勘定だとか、そういうことは全て忘れてしまおう。この試合の焦点はただ一つ。ジェフユナイテッド千葉を叩き、勝ち点3を奪ってホームに帰る。それだけだ。


千葉の好調さを支えているのは間違いなく前線のオプションが持ってる特長を存分に発揮し、やるべきorやりたい仕事がしっかりできる素地をアレックス・ミラーが整備し切ったって所だと思う。その為にまず彼が整備したのは守備。4バックは左から青木良太、ボスナー、池田、色黒おもしろヒゲで固定。それに下村ともう一人のボランチの6枚がまず基礎となって守備組織を作り、その前の3人と1トップって形で前線からしっかり守備のフィルターをかけていくという形。
それで相手からボールを奪う形がはっきりした事で、まず前線の選手たちのポジショニングが良くなった。その結果相手のバイタル付近で小気味良くパスを回せるようになるし、それぞれの選手のやるべき仕事が明確化された。
例えば工藤は持ち前の前線へ飛び出す仕事を与えられ才能が開花し始めてる感があるし、谷澤はサイドのスペースから中へと切れ込む仕事を、巻はその中盤の前でターゲットになる仕事を明確に与えられ、イキイキしている印象だ。
そして何と言っても前線の選手で際立っているのはミシェウ深井正樹ミシェウは一言で言ってしまうと「褐色のマルシオ・リシャルデス」って所だろうか。ボディバランスとテクニックに優れ、中盤〜前線のありとあらゆるところに登場してパスもドリブルも上手い。彼が千葉の中盤を活性化させた張本人の一人。
で、もう一人は言うまでもなく深井だ。間違いなく今の千葉の勢いを牽引してるのは彼だろう。彼は新潟時代も名古屋時代も4-4-2の左サイドハーフかトップ起用だったけど、千葉の4-2-3-1の3の右というポジションを与えられてから一気に覚醒した。まあここだと左足で中に切れ込んで攻撃的なプレーが出来るってのもあるし、それともう一つは今の千葉のサッカーが「相手のバイタルエリアを上手く使う」って事を重要視しているってのもある。その戦術において、深井のスピードやテクニックが存分に活かされているって事なのだろう。まあ、ちょっと怪我してるっぽいのでこの試合どうなるか不透明だけど、出てくると想定しておくべきだろう。


となると新潟の守備はどう守るか。浦和が前節、千葉に3点ぶち込まれた最大の原因はバイタルを上手く使われてしまったという点だろう。千葉は中盤がワイドに開いてくるのでそこで起点を作られてしまうと、中の選手がサイドへ引っ張り出されてしまう。それによって中が空いてその空いたスペースを突かれてしまう、という仕組みだ。
となるとまずはワイドに開いてくる中盤、特に谷澤や深井に対して新潟のサイドバックサイドハーフは自由を与えないってのが重要になるだろう。特にこの試合で右サイドハーフに入る事が予想される河原はかなり守備を頑張らなくてはならなくなると思う。新潟の守備は基本的にゾーンの要素があんまりないやり方だけど、この試合においてはいつも以上に「自分の守る範囲をしっかり全うする」というゾーンの意識を尖らせるべきだろう。
そして最大の肝であるバイタルエリアを守るべきボランチセンターバック。彼らこそがこの試合の守備の絶対的な主役になるだろう。千葉は1トップで来る事が予想されるので、センターバックの1枚が巻を見ることになる。なので、残りの一人とボランチ2枚の3人にその役割は委ねられる。深井、ミシェウ、工藤、谷澤。その4人はとにかく相手のバイタルを狙ってくる。そこへの侵入を絶対に許さない事だ。
今の千葉の中盤は、ちょっとでも対策を怠ったら非常にでかい仕事をされてしまうだろう。ただ、そんなの到底看過できるモノじゃねー。そんなのみすみすやられてたまるかい。


で、攻撃面ではとにかく攻守の切り替えを早くすることだ。千葉の守備は前線から連動してフィルターをかけてくる守備は得意とするけど、前述のような攻撃力に溢れる中盤がボールロストした後の守り方は上手いとは言いがたい。なので中盤でいかにして上手くボールを奪い取り、そこから早く攻撃に移れるかが重要だろう。特にミシェウは攻撃ではマルシオリシャルデスっぽいけど、奪われた後の守備では比べ物にならないし、意外と中盤でぽこっとボールロストするシーンもチラホラ観るので狙い目かもしれない。
てか、このゲームを大きく左右するのって主審だと思うんだよね。恐らくこのゲームは中盤でファウルのコールがなるか否かの瀬戸際のキツイプレスにいって、そこから奪って攻撃!の応酬になると思うんだ。だからそこで杓子定規にピーピー吹くだとしんどくなるはず。なぜなら今の新潟の生命線はそこだからね。
んで、その速攻の一番の習い目は間違いなくサイドバックの裏だ。千葉のサッカーは中盤がまずワイドに開く。んでそこにサイドバックがフォローに行く、ってのが基本。それとアレックス・ミラーは(これはイングランド、ってかヨーロッパサッカーの中で育った影響が大きいと思うんだけど)、アウェーとホームのサッカーを幾分変えてくる。つまり分かりやすく言えば、アウェーでは慎重に、ホームではより積極的に、ってのを顕著にやってくる。となるとこの試合はホームなので、サイドバックにも積極的な攻撃参加を許容するだろう。となるとますますここが狙い目になるのだ。そう、あのボケナスの後ろだ。そこがこの試合のスウィートスポットになるなんて堪らなくないかい?
となると目指すは名古屋戦のような素早いサイドへの展開を繰り返すという事だろう。ボランチがガンガンサイドへ配給して、サイドハーフがどえりゃー!っとサイドへと飛び出しまくる。そうそう、ここでもまたしてもキープレイヤーは河原だろう。磐田戦での松尾のクロスを引き出してヘッドを叩き込んだ動きとか、求められるのはああいうプレーだよ。さあ、彼にとっては恐らくここ数年で最大のチャンスだ。FWではなく、サイドハーフという位置で覚醒のきっかけを掴みかけた今、それを爆発させるにはこれ以上ない試合だ。そろそろ、いろんな重荷を爆発力に変える時だよ。頑張れ。マジで頑張れ〜〜!!



という訳でこの試合は何が何でも勝つ。どんな天候でも、どんな主審でも、どんな試合展開でも、最終的に相手より多くのゴールを奪い、勝ち点3を手に入れる。もうそれだけだ。余計な事は考えなくていい。まだ慌てる時間じゃないし、余裕をぶっこく時間でもない。今考えるべきはこの試合の90分間のみ。そしてそれを歓喜の90分にする事に尽力するのみ。とりあえず俺は風邪を壮絶な勢いで治すww
さあ、覚悟しなジェフユナイテッドちば!!これ以上増長はさせないぜ。
千葉叩いてもっと上行くぞおらああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!