【プレビュー】09年第9節 浦和戦@埼スタ


埼スタ頂上決戦!!!!!!!!!

これまでの浦和戦って、一度も上位同士での対決ってなかったんだよね。たいていあっちが上位、こっちが中位以下の状態での試合だった。ただ、今回は違う。上位同士どころか、首位攻防戦である。鹿島はおいといてw、ウチが勝てば文句なしで浦和の上に行ける試合だ。
この時期での順位は関係ないとは言われるけど、このポジションを死守するための戦いを続ける、ってのが一番分かりやすくていいよね。だってこのまんま行ったらACLの位置だもの。これから紆余曲折あるだろうし、一筋縄じゃ行かないにきまってるけど、とりあえずはこの決戦をモノにしよう。下からも迫って来てるしね。


さて、この試合はもうシンプルに考えていいと思う。新潟の最も得意とするスタイル、そして浦和の最も得意とするスタイル。それが真っ向勝負を挑む試合になるはずだ。
まず浦和の最も得意とするスタイルとは何か?と言えばフォルカー・フィンケによってもたらされたポゼッションスタイルに他ならない。これまでの守って前線に任せてドカンのスタイルと、どっちつかずの悪夢の08年を経て、それを全て刷新するスタイルを持ち込んでここまでの強度まで引き上げてきた。これはフィンケもすごいけど、浦和の選手も凄いと思う。やっぱ選手の単純な質は高いチームなんだよな。
つーか知り合いの浦和サポに会うたびにみんな言うけど、今年の浦和のサッカーは単純に面白いんだよね。去年が悪夢だっただけに、その反動もあるだろうけどねw。つか、そういう意味では新潟も同じだよね。ワクワク感が全く違う。そんなチーム同士の対決って意味でも、やっぱこの試合は燃えてくるシチュエーションだと思うよ。
ただ、浦和がポゼッションスタイルを構築しただけでこんなにすぐに上昇してくるほどJリーグは甘くない。じゃあなんでここまで浮上してきたかって言ったらそれはもう、浦和本来の守備の堅さという遺伝子がしっかりと体の中に染み付いているからだろう。今年の浦和の、時間帯によっては守備をしっかりセットして相手の攻撃を迎え撃つという守備や、復活した鈴木啓太センターバックの3枚のアタック&カバーの上手さはやっぱり超ハイレベル。特にがっちり守られたら得点を奪うのはきついだろう。


じゃあ、前述の「新潟が最も得意とするスタイル」とは何か。もう言うまでもないよね。鈴木淳サッカーの基本であり、4年に渡って紙を一枚ずつ重ねるように構築してきた「アグレッシヴなプレスを仕掛け、そこから攻守を素早く切り替えて速攻」である。正直言って、浦和のポゼッションスタイルは上手くプレスが掛かれば新潟にとっては格好の獲物。新潟のスタイルには相性のいいチームだと思う。
それに浦和の守備を突破するには、相手に守備組織をセットさせる時間を与えないのが一番。それにはやっぱり速攻しかない。浦和の守備をポゼッションで突破できるチームはそうはいないのだから。


ただ、問題は運動量の部分。これ、浦和も運動量をベースにしてるチームなので同じ事が言えると思うんだけど、今年のスケジュールの中でも特にキツイGWの連戦の真っ最中、って事を考えると、いくら比較的涼しいナイトゲームとは言え、いつも通りの運動量を発揮できない可能性も大いにある。
だとすれば、そのペース配分をどうするか、が重要になる。言い換えれば勝負の潮目を読んで、「ここが勝負所である」というコンセンサスをチーム全体で持てるか。新潟としては、その勝負の時間帯に壮絶なアグレッシヴプレスを仕掛けてチャンスを作り出し、勝利のための得点を狙って行きたい。



ここまでがこの試合の大枠の部分。これをブレずにやることが、勝利のための必須条件になる。で、以下はディティールの部分なんだけど、まず新潟の守備で気をつけたいのは阿部勇樹の攻め上がり。
これ、シーズン当初はあんまりなかった形なんだけど、ポゼッションスタイルの強度が増してくる毎に、彼のポジションが上がってきたって印象だ。鈴木啓太が後ろ、阿部が前っていう分かりやすい関係が出来つつある。
恐らく、この試合の守備における基本的な対面は、2トップにはセンターバックサイドハーフにはサイドバックとウイング、って事になると思う。ただ、浦和の攻撃はパスワークからどうやってバイタルエリアに侵入するか、ってのをすごく重視してるので、原口が降りてきたり山田直輝(つか彼を小山田って言うのやめろよ!!コーネリアスだと思うだろ!)やポンテが絞ったりするので、勲がそれを潰すのにかなり忙殺されると思う。となったら、それに加えて攻撃参加してくる阿部はその他の選手が見なくてはならない。だから、重要なのは貴章であったり、松下であったり、マルシオだったりの前の選手だろう。まずはしっかり守りどころをしっかりしないと、プレスも速攻もできないんだから、ここはしっかりやりたい。


それと新潟の攻撃の部分。前述の通り速攻を狙うのが基本なんだけど、その中でも狙いどころはサイドになると思う。今年の浦和が清水戦や千葉戦で見せた脆弱な部分って、多くがサイドに素早く展開されて縦への勝負をされた時だった。特に左サイドは、キャンプからずっと左サイドバックの人選に悩んできた事からも分かるように、まだまだ未完成。このゲームでは細貝が入るだろうし、彼はそんな中でも上手くやってると思うけど、それでも中盤との連携がうまくいかずに穴を空けることも多い。だから勝負だ。てか貴章勝負だ。貴章が前を向いてスピードアップする瞬間こそ、新潟が最も恐ろしいチームになる瞬間なんだから、もうガンガンやっちゃってくれ。



つーことで、最高にエキサイティングな状況での試合。他のカードを見ても、どう考えても今節最も注目の集まる試合だろう。そんな状況で、新潟がやるべきはこれまでずっと積み上げてきたスタイルを貫くって事だけ。つまり、アルビレックス新潟というチームの何たるかを誇示すべき試合なんだ。
ありとあらゆる懐疑、諦観、冷笑。それを吹っ飛ばすだけの価値がある試合だ。そんなもん、勝つしかねーでしょ。埼スタの浦和戦の相性なんて知ったこっちゃない。目指すは勝ち点3のみ。さあ、行くよ。浦和倒してもっともっと上行くぞおっらあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!