ラースと、その彼女

俺様採点:5
「俺の彼女だ、って弟にラブドールを紹介されちゃう」という内容だけ知ってたので、コメディかと思ってたんだけど、全然違ってたね。「心の闇と、そこからの脱却」というテーマは今まで散々描かれてきたもので、その心の闇からの脱却は周囲の理解と、何より最後は自分の努力が必要、という未来永劫変わらない普遍を描いてるけど、こんな形での描き方があったか!と感心してしまった。
ラースの心の闇の原因である、自分を出産する引き換えに命を失った母親と、他人と触れ合う事への欲求と諦め。彼がラブドールを選んだ理由が、その二つと対峙・解決するためであるという事が次第に見えてくる脚本は、本当に巧妙で感動的だ。お見事。