のだめカンタービレ 最終楽章 後編

俺様採点:3
前編の時と同様、帰省中に妹を連れて上越シネコン、J-MAXにて観賞。
この作品、こうやって終わらせるしかないよね。今回の作品、冒頭のターニャや清良のエピソードでも分かるけど「もうすぐ終わる青春」っていうのが大きなテーマだったと思うんだ。だから、のだめがあと1年しかない状況で焦り、「どこまでこうやってればいいの?」ってジレンマに陥るっていう一連の展開はすごく濃密で良かったと思う。なんかちょっとだけ「ゴーストワールド」を思い出しちゃうような、あの胸の痛みというか。
だけど、終盤に掛けてその部分が希薄になってくるんだよね。これは結局のところ「詰め込み過ぎ」ってのが原因だと思うんだけど。決まった尺の中でやらなくちゃいけないことがたくさんあるんだから、前半の峰と真澄のフランス観光のシークエンスとかいらないんじゃね?とは若干思うけど、そうすると大部分のだめファンが待ち望んでいるそういう要素、つまりファンサービスの部分が不足してくるんだよな。まあ、これがベストバランスだったのか。こういうファンの層が広い映画の苦しいところだよな。
あ、でもラストシーンはすごく好き。何が好きって、あまりの長回しのせいで、直立不動で立ってるのが最も美しいシーンなのに、のだめがふらふらしちゃってる所だよ。そしてそれを察した千秋がちょっと体勢を変えてくれるんだよな。あれはいいな。あそこだけは映画の奇跡が舞い降りてるぜ。多分。なんつって。