「カールじいさんの空飛ぶ家」「モンスターズ・インク」

今実家にいるので、妹の部屋で彼女が持ってるピクサー作品をありったけ観て行こうキャンペーン実施中。俺ピクサー作品って、よくよく考えたらちゃんと見たのトイストーリー1だけなんだよね。

俺様採点:4
なるほどな、これまさかのピクサー版グラントリノなんだね。一人になって異文化・異世界を排除し、自分の世界に生き続けることを選んだ老人と、それに干渉してくるものとの邂逅と拒絶と受け入れの物語。そして何より、自分の意志と人生の後世への伝達。

ハイライトは最初の10分。この作品のピークはいきなり最初に来る。だってさ、オトナ帝国のひろしの回想シーンがしょっぱなに来るんだよ。卑怯だよなー。そしてあの回想と同じく、ただの回顧ではなく今に繋がっている、今に説得力を与える強烈なヤツ。正直あれはやられてしまった。その後はフツーに悪役が出てくるフツーの話になっていくんだけど、最初の10分の素晴らしさがすべてに説得力を与えてしまう。凄いね。

俺様採点:5
ソファーから転げ落ちそうなくらい面白かった。
「叫びより笑いオチ」に向かってるんだろうなあってのは途中で大体分かるのだけど、その結末がわかっていてもなお、そのオチに向かっていく話の流れの一つ一つが、心にグイグイ訴えかけてくるヒダを持ってる。そのヒダで頬をビッチビチ叩かれてる気分になる。
それはひとえに、モンスターと人間という異文化の交流と差異の物語でありながら、モンスター側の擬人化が猛烈にうまいからだよね。サラリーマンとしてのノルマ、エネルギー問題、面倒くさい彼女・・・そして最後にはトドメのNG集という恐ろしく冷静かつ抜群のパロディセンスを含んだメタ。うまいなあ。いちいち上手くて厭らしさを感じる一歩手前まで行くんだけど、その度にファンタジー要素というシュガーコーティングが目の前に提示されるので、厭らしさの一歩手前で留まるんだよね。すん止めの美学だよ。うまいなああああ。


しかし最後のエンドクレジットで気付いたんだけど、ランドールの声ってブシェミたんだったのかよwwwwブシェミたんが出る作品、名作率高すぎるだろwww
でも確かに似合ってるよなあ。あの役柄と声質を考えると、彼以外考えられないもんなw