【レビュー】10年第18節 山形戦@NDスタ

モンテディオ山形 1-0 アルビレックス新潟
スタッツ
黒崎久志監督 試合後コメント

時間がないので今日はサクッと行きましょう。たまには長文を書かないぞ!
てか、この試合に関しては、何と言うか、小林監督のコメントを読んでもらったらそれで終わりでいいと思うんだよなw真面目な話ww


試合開始から新潟がペースを握る。この試合はマルシオトップ下、オオシトップ、右に貴章、左にヨンチョルの4-2-3-1でスタートしたのだけど、サイドでサイドバックと両サイドハーフが高い位置を取って、4分にはゴートクがざっくりとサイドをえぐってクロス→こぼれ球を逆サイドで粘った大伍が再びクロス→マルシオ空振り、っていうこの時間帯の新潟が狙っていたであろう両サイドバックを高い位置で絡める意図が結実したチャンスメイクでごあいさつ。
で、システム的にマルシオ・ミカ・勲が相手の佐藤健太郎・増田・秋葉とガッツリぶつかる事になるので、そこでどれだけ押し込めるかってのがポイントだったのだけど、前半に関しては新潟の勝ちだったと思う。小林監督も

前半はちょっと、しっかりマークを見るというところでいくと、システム的にはがっぷり四つのシステムになったので、特にマルシオ(リシャルデス)について佐藤健太郎がしっかり見た。そこが丁寧でいいことなんですけど、増田、秋葉の2人の選手が少し引き気味になって、スタイル的に前に出られなかったなあと思います。

1点取る前から引いてたので、どうして上げたらいいのかということで見ていくと、(新潟の)センターバックの2枚がボールを持って、長谷川がどうしても2対1なのでプレスがかけれないんですね。そこにボランチを押し出せない状況だったんですね、マルシオを意識したので。

って言ってるけど、これは本当にその通りで、真ん中でのプレッシャーが前へかからないので、新潟は結構楽にDFラインからサイドにボールを振り分ける攻撃が出来ていて、真ん中で負ける心配がないので、サイドバックが高い位置を取る攻撃を連続で繰り出す事が出来る。特にゴートクは凄まじく、常にヨンチョルの近くでプレーができるので(ていうか、ヨンチョルより前へと飛び出すシーンも散見するほど!)あれでヨンチョルが自信を持って仕掛ける事が出来た。
そうやって相手を押し込む事に成功していたので、結果相手のファウルも増えてくる。マルシオのキックはベストとは言い難かったけど、それでも相手に脅威を与え続けるには十分だったと思う。
ただ、前半で惜しかったのはミカや貴章がそうやって押し込んだ結果、ちょいちょい狙えそうなスペースが出来るバイタルに侵入する意図自体は見えたけど、上手く使えなかったという点。
やっぱり前半は小林監督の言う通り、真ん中の勝負に勝てていたので、そこをもう少しうまく使えればよかったんだと思う。なのにせっかく押し込んだそのポイントで全くボールが動かなかった。てか大宮戦も思ったけど、マルシオって最初からセンターで使うとイマイチだよね。彼の真骨頂は基本右の位置から、センターへぐいぐいと相手に脅威を与えながらペネトレイトしていく形であって、センターをスタートポジションにしちゃうと、彼らしいキープ力でポイントを作る効果は発揮されるんだけど、そこで止まっちゃう事が多いんだよな。彼のプレーで最も優れてるのは走りの質と、判断の速さ・正しさだと思うんだけど、その二つが限定されてしまう気がする。あと単純に位置が低くなってトップフォローできなかったりね。今年はミシェウという動きまわるポイントがセンターに一枚いる事でマルシオの仕事が軽減されてるのは間違いないんだけど、この試合ではそこが不在になった事で、マルシオが必要以上のプレーを一人で背負いこんでしまった感じだった。これ負け試合の後に言うとものすごくかっこ悪いけど、ミシェウ不在は痛かったね。だって、鹿島戦のようなマルシオミシェウでセンターにテクニックでプレッシャーを与えまくる凶暴な形が、この試合の前半で出せたら勝利に大きく繋がってたと思うもの。あー、たられば禁止!!!!!


で、ほぼ圧倒的に新潟がペースを握っていた前半なのだけど、得点は山形に入る。FKのロングボールが長谷川の頭を経由すると、あっけなく千葉ちゃんの裏に抜け出した北村に繋がり、そのボールを流し込んで先制。この得点で物凄く試合が難しくなってしまった。


試合前に小林監督のインタビューが流れててそこで「前節の磐田戦の後、柳下監督が『ボールを回せていたと思う』とコメントしているのを聞いて、こっちの守備が上手くいっていたと確認できた」と策士らしいコメントをしていたけど、この試合の前半関しては、山形の意図とは違う展開である苦しさは絶対にあったと思う。惜しかった。



後半。お疲れのヨンチョルに代えて頭から明堂投入。信頼されてるね。
そして後半から、小林監督がはっきりと前半の問題として挙げていた増田と秋葉の位置をぐぐっと前に上げてきた。これによってセンターバックボランチの位置で自由が利かなくなったので、新潟は基本的に45分間ずっとバタバタする事を強いられてしまったように思う。
その状況にあって、チャンスを作り出したのは新潟の選手の個の力。56分には貴章のポストから大伍のクロス→オオシヘッドも枠外、62分には貴章が石井を背負った状態で反転して完全にぶっこ抜いてクロス→完璧にオオシのヘッドに合うも惜しくもクロスバー。勝てちゃうんだけどね、こういう所では。
あと明堂の動きは素晴らしかったと思う。上手く動けない事が多かった新潟の中でも、左サイドでスペースを狙って走り続ける明堂の動きがゲームにリズムを与えてくれる数少ない要素の一つだった。

で、後半も半ばを過ぎると真ん中がすっぽり空いて、新潟の前4人と山形の4バック+佐藤健太郎、山形の前線4人と新潟の4バック+勲、の対面だけの行ったり来たりの展開に移行していく。
この辺は小林監督いわく

そういう意味では、点をとっても逆にしっかり、新潟さんも無謀な攻撃ができないんですね。無謀にやってもう1点取られるとゲームが終わるから。リスク管理をしながら攻撃していくというのはあったと思うんですね。そういう意味においてはきちっと守備ができた。安定して予定どおりに進んだと思います。

という事だけど、その通りだよね。相手がしっかりこっちの守備陣にブレッシャーをかけてくるのでバランスを崩して前に行けない。だからポジションをセットしてスペースを消してブロックを作る相手に上手く守られてしまう。で、

メンバーを変えたのもポジションチェンジもある程度見えていて、2トップにするのも、サイドのクロスを充実させるのも、パワープレーもだんだん時間とともに、常に入ってくると準備をしていくという形としては、もともと4-4-2をやるので、そういうのはわかるんですね。だからよかったなと。自分としては随分落ち着いてゲーム運びができたなと思っています。よく見えて、運びができたなと思っています

って事で、新潟もオオシ→うっちーで貴章と明堂の4-4-2、ラストはミカ→ケンゴで4-3-3というかほぼスクランブルな攻撃を仕掛けるも、スペースを与えてくれない相手は全く動じず、それに対してチャンスをなかなか作れずに試合終了。


ま、次だね。連敗だけは絶対にしない事。そして清水と川崎という夏のハイライトを制す事。行くぜ行くぜ。次だ次!!



それにしても小林監督みたいにいっぱいしゃべってくれる人だと、レビューが書きやすくていいなwwwラブ伸二www