【プレビュー】10年第20節 川崎戦@スワン

上を見れば、名古屋とは勝ち点7差。鹿島、清水とは5差。川崎とは4差。

下を見れば、マリノスとは3差。山形とは4差。広島とは5差。

上位の尻尾は確実に近付いている。そしてその最も近い位置にいる尻尾が川崎である。もう何を今さら言う必要もないよね。本気で上に行きたいのならば、絶対に勝利を手にれなくてはならない。引き分けじゃ足りない。勝つんだよ!!!勝つしかねーんだよ!!!!


ズバリ言ってしまうと、今の川崎は典型的な堅守速攻型のチームである。なんせ中断明け後、7試合で失点は4。完封試合は実に5試合。今年はシーズンの頭からとっ散らかった守備で、例年以上に失点する時はとことん簡単に失点するチームだったのだけど、最近の川崎のキャラクターは変わってきていると言っていいだろう。
今の川崎の守備は4バックのラインと、その前の2枚のボランチがビシッとゾーンを作って守り、サイドハーフがちょっと高い位置でトップと一緒にプレスを仕掛け、虎視眈々とカウンターを狙い続けるっていうのが基本。何となく、今までの川崎の印象とは違うチームだと言えるかもしれない。
ただ、これまでの川崎の特長であり、川崎にこれまで大量のゴールをもたらしてきたカウンターは今までと全く変わらない脅威を誇っていると考えるべきだろう。黒津、ジュニーニョという的確なポジションを取りながら縦に速く走れる2トップはまさにカウンター向きだし、左のヴィトール・ジュニオールも同様にサイドから危険なスペースに入り込んでくるのを大きな特徴とする選手なので、これまたカウンター向き。これまでスタメンのポジションを獲得できていなかったけど、今欠かせない選手になっているのは、川崎の最近のスタイルも関係しているのだろう。

では、これに対してどう対策するか。はっきり言って、カウンターを最大の武器としているチームに対して、カウンターを被弾する時にどうするか、っていうのはどんなに考えて対策しても、どうしても危険な形を作らせてしまうもの。なので考えるべきは凄くシンプルで、つまり「どれだけカウンターを出させないか」に尽きると思う。
川崎のカウンターの威力と、ボールを奪う位置の高さは完璧に比例していると言っていいと思う。前述の通り、川崎の中盤の守備ゾーンはフラットなラインではなく、サイドハーフが積極的に前へとアプローチして、トップと連携して出来るだけ高い位置でボールを奪う事を標榜している。だったら、その高い位置でのプレスをさせないように押し込んでしまえばいいのだ。
となればヒントは完全にサイドを押し込んだ、前節の清水戦の攻撃的なポゼッションの形だ。左のゴートク、ヨンチョル、ミシェウ。右のマルシオ、大伍、貴章でとにかく攻撃的にポゼッションしてサイドに起点を作って押し込み、相手がカウンターを出しやすい高い位置でプレスに行けないようにしていきたい。
そうやって相手を押し込んで、これまた清水戦のように新潟のセンターバックボランチに相手がプレッシャーをかけられない、って状況を作って余裕を持って相手の攻撃に対するファーストディフェンスに行ける形で試合を進められれば、相手のカウンターを弱化する事が出来る。
とにかく、この試合のポイントはきっとサイドバックになるだろう。ゴートクと大伍がどれだけ前に積極的にアプローチに行って、高い位置を取れるかが、この試合を大きく左右する事になると思う。

この試合の川崎の守備陣は、これまで守備の中心だった井川がここにきて怪我で離脱。普段とは違うメンツなので、どこかしらに歪が出る可能性はある。そこを狡猾に狙うためにも、攻撃的な姿勢は忘れてはいけないだろう。


それともう一つカウンターに関して気をつけるべきは、セットプレー後のカウンターの形。今年川崎の練習を見学に行った時に凄く印象的だったんだけど、川崎ってこの相手のセットプレーを跳ね返した所からカウンターを繰り出して行く、っていうゲーム形式の練習に結構時間を割いてるんだよね。実際、試合を見ても川崎はここを重視してるのは間違いない。
この連戦の中なら、そしてマルシオがいるならセットプレーは大きなカギを握るのは間違いないと思う。ただ、川崎を相手にした場合、こっちのセットプレーによるチャンスはカウンターのピンチと表裏一体だという事は肝に銘じておかねばならないだろう。



最後にもう一つ。川崎GKの相澤は正直言ってクロス対応は上手くない。アーリー気味の捨てクロスでもいいから、ちょっと意地悪なクロスをバシバシ入れてみても面白いと思う。ポロリをミシェウさんがコロコロ、みたいなのもちょっと期待できるかもしれないので。



というわけで目指すは勝利のみ!!!絶対に勝つ!!!!!!川崎叩いてもっともっと上行くぞおっらああああああああああああああ!!!!!!