ディアフーフの新作「Deerhoof Vs Evil」がとんでもない事になってる!!

結論から言っちゃおう。このブログに来て頂いた方で、ちょっとでも「自分は音楽好きかな」って自負している方は、是非とも聴いてください。いや、それじゃぬるいな。絶対に聴くべき!!!!死んでも聴くべき!!!!ディアフーフのアルバムはどれも素晴らしいわけだけど、今回の素晴らしさはちょっと尋常ではない。本当に本当に凄いよ!!これ!!!

ディアフーフはここ数作、ロックなアルバムとエレクトロニクス色強めのアルバムを交互に出してきてるけど、今回もその法則に沿って無骨なロックアルバムだった前作「オフェンド・マギー」と逆の、エレクトロニクス色強めのアルバム。この路線だと前々作の「フレンド・オポチニティ」が到達点かなあ、なんて思ってたんだけど、これ聴いちゃうとあのアルバムは通過点だったのだと思い知らされる。

今回のアルバムはとにかく色んな音を録音して重ねて重ねて、そこから引き算をして作って行ったらしいけど、その音の選択がいちいち正しい。ありとあらゆる音が飛び込んできて、常に耳に強烈なパンチを仕掛けてくるようなアルバムだけど、それが全く過剰になったり、薄くなったりしないんだよな。本当に凄いよ。こんなに全ての音に意味があるポップミュージック、常人じゃ絶対に作れないって。
エドが加入してからどんどんその色彩を増して行くギターのアンサンブルの充実感、グレッグを中心に編み出されたであろうディアフーフらしい変拍子連打や、独特のタメで作るグルーヴ、サトミさんのふわふわしながらも的確に秘孔を突いて相手を殺すヴォーカル、その4人のしっかりとした演奏力の土台に、目まぐるしく飛び込んでくる音の欠片。最高です。
大体さ、最高のライヴバンドであるという定評を確立してる上に(日本盤のボートラの既発曲のライヴ版最高!!!)、こんなポップミュージック作っちゃうって、それもはや卑怯だよ!反則だよ!!最高だよ!!


それと今回のアルバムは、特定のちゃんとした音楽スタジオを使用せず、リハーサルルームやエドの家の地下で録音されたんだって。そしてミキシングとマスタリングはグレッグ自身の手によるものだ。うむ、サンレコディアフーフの録音環境について突撃して聞くべき。今度来日したら是非ともお願いしたい。



という事で全人類必聴の大名盤。間違いない。