「レバノン」

俺様採点:4
前半の映画的な意匠だとか動的描写の凄まじさ。後半の密室劇の緊張感。非常によく出来た映画。特に前半の「相手を殺さなかったら自分が殺される」という、戦争においてどうしようもなく絶対的なものとして君臨する真理に、主人公がグラグラと揺さぶられるオープニングからの流れは本当に凄い。
それと市街戦の中で牛が傷ついて倒れて涙を流すシークエンスの次に、食肉として釣られてる肉塊が映し出されたり、戦車の目的地が「9-11」だったり、やたらと芸が細かかったりするのも、「実体験に基づいて作られた映画」を超える、映画的な意匠だよね。上手いと思う。
これ、日本では上映してるの一館のみなんだよね。もったいないなあ。
あ、あとやっぱり下ネタは重要なツールだな。勃起の話は国境を越えてその威力を発する。