【レビュー】11年第11節 柏戦@スワン

アルビレックス新潟 0-3 柏レイソル
スタッツ
黒崎久志監督 試合後コメント
9 / 10.98 = -1.98

やっぱ負けると一気に大きな赤字を背負う事になっちゃうね。勝ちましょう。そしてもうこんな時間になってしまったので、かなりザックリ行きます。


試合の立ち上がりは両チームともに慎重な立ち上がり。互いにリスクを大きく負って前に出ることをしなかったのもあって、攻撃→守備の切り替えに無理を必要としなかった事もあり、若干膠着した展開のまま試合が進む。
しかし明確で効果的な狙いを持っていたのはやっぱり柏の方だったと思う。新潟がポゼッションしている時にはある程度引く事を許容してブロックを作るんだけど、サイドで起点を作る所ではググっとプレッシャーを仕掛けて徹底的に潰しにかかるというコンセンサスが明確に見える守備組織。まー柏は、これで大宮や浦和を潰してきたんだもんね。特に相手のサイドバックを殺すって意図でね。大宮戦の後半なんかは特に。
で、かつこの試合の新潟のトップはノリヨシとミシェウのコンビ。そりゃこれだけビシッと余裕を持ってラインを作れる展開で、高卒ルーキーにボールを収めろって方が無理な話で、新潟はサイドも、真ん中も、起点を作れずに、中々全体を押し上げる事が出来なかった。

とは言え、柏も左の大津とジョルジ・ワグネルのユニットで、起点を作って新潟を押し込む形が何度か見えていたものの、新潟に大きな破綻を起こさせるほどではなく、とりあえず我慢の時間が続く。
しかしそれは23分に唐突に動く。左からジョルジ・ワグネルスローイン。その浮き球のせめぎ合いの中で、こぼれたボールをジョルジ・ワグネルがシャペウ2発で三門と慶行を交わしてPA内に侵入。そして最後は難しい角度から、右足でボレーを放つと、大輔の肩口を擦りぬけてゴール右端へ突き刺さる。柏先制。互いに我慢の時間帯を、圧倒的な個人技で柏が破って見せた。

この得点は痛かった。これで無理をせずにじっくり時間的な余裕を作って新潟を罠に誘い込みつつ、その上でサイドにはナイフをちらつかせ続けるという柏の狙いが、更に明確に、鋭角的になったと思う。
すると前半は結局、そのままの展開で終えてしまう。45分にミシェウがこの試合最初の、そして唯一のシュートを放つのだけど、結局その事実がこの試合のすべてなのだろう。



後半、前半よりもゴートクの所で起点を作るという意図自体は見え、フミヤとの絡みでリズムを作ることに腐心し、セットプレーもいくつか取れたのだけど、相手を苦しめるほどの効果的な起点を作らせてもらえず、相変わらず真ん中、最前線でボールが収まらない。ポゼッションは新潟が奪うも、柏が全く慌ててくれない、って状況が続く。
すると61分。左からのFKをジョルジ・ワグネルがゴールに向かうボールを蹴ると、うまい具合にするするっと抜けて近藤の体をかすめて、ゴールへ吸い込まれる。必死できっかけを探していた新潟にとっては、痛すぎる失点。柏から見れば「難なくとれちゃった」って感じだっただろう。


新潟は70分、慶行→彩翔、76分にノリヨシ→マサルにスイッチするも、流れは変わらず。逆に77分、北嶋に変わって入った工藤が、完全に新潟のラインの裏を取って3点目で万事休す。結局、そのまま決定的な形自体を作れず、試合終了。最後の千葉ちゃん→大野の交代はよく分かんない。


ま、次だ次。この試合はすっごい効率的に負けちゃった、ってだけだよな。1試合1.83ペースを超えるためには、勝利しかないのだ。勝つぜ。