ビバ・メヒコ
ポルトガル×メキシコ。テクニカルな選手のスキルをベースとし、効果的なサイドアタックが上手く、キレイなパスサッカーを標榜する両チーム。それがガチでぶつかれば攻撃的な意識の高いファインゲームの出来上がり。
まずメンバーを見ると、カードのリーチがかかった選手は徹底的に外してきたポルトガルと、ほぼベストメンバーのメキシコ、って感じで両者の本気度で言えばメキシコの方が上って印象。ただし、余裕があるはずのポルトガルもあくまで勝ちに行く采配を崩さなかったし、負ければ2位通過になるので、メキシコの猛攻を前にしっかり尻に火が着いていた。
それとこの試合はポルトガルが2点リードしたのも良かったよね。おかげでとにかく攻めるしかない状況になったメキシコの多彩な攻撃を約70分存分に堪能できた。
しかしリトリートしたポルトガルを攻略するための、メキシコ攻撃の術の豊富さには脱帽。フォンセカを中心に、ブラボ、シーニャ、ルイス・ペレス、はたまたDFからサルシドやマルケスがガンガン飛び出す。
特にルイス・ペレスのトップを追い越していく動きは圧巻で、だからこそ彼が奪い取ったPKを外したのは試合を決定付ける程の致命的なミスになったし、彼がシミュレーション取られて退場になった時点で、メキシコの勝利の可能性は確実に小さくなってしまったね。(そしてアルゼンチンorオランダとは彼抜きで戦わなくてはならなくなった)
日本はメキシコの様な組織的なパスサッカーを目指すべき、ってよく言われるけど、メキシコの流麗なパスサッカーのベースには、局地戦で積極的に仕掛ける姿勢(特にサイドにおいては)、そしてそれをしっかりフォローして2次攻撃を仕掛ける意識と組織の組み上げ、という基本的な部分があるって事を忘れちゃダメだよね。日本代表のここまでの2試合と、この試合を比べて考えた時、そんな事を痛感しましたよ。