パラグアイ戦を終えて
もう涙が止まらなかった。ダメだった。松井が同年代でずっと戦ってきた駒野の肩を抱く姿と、「今日は死ぬまであいつと酒を飲む」ってコメントしたのを知って、また泣いた。彼らは俺と同年代だ。谷間の世代と揶揄された世代だ。今回主軸として日本サッカー史上最高のポジションまで上り詰めた世代だ。彼らは日本代表であると同時に、俺にとっては俺の世代代表だった。その二人のつながりを目の前にしたら、もうだめだった。
この試合に関して、言いたい事は本当にたくさんあるのだけど、このオシムさんのコメントが俺の言いたい事ほぼ全てだと思うので、ここに転載させてもらおうと思う。もっと強くなろう、日本サッカー。強くさせよう、日本サッカー。
http://soccer.skyperfectv.co.jp/worldcup/column/vol20.htm
未来と言うものは過去の出来事から創られる。
きょうの試合は、将来やってはいけないことの見本だ。
きょうの試合を一言で言えば、自分たちが成し遂げたい一歩先のステップと、
現在自分たちがいる場所との間の、中途半端な地点で終わってしまった試合だ。
先に進みたいという気持ちが、微かの差で勝ったパラグアイが勝利した。
この試合で改善すべきことは何だったかを考えるべきだ。
相手に勝たせないサッカーなのか、自分たちが勝ちたいというサッカーなのか、
決勝Tでこのような勝つ可能性のある相手と戦うチャンスはめったにない。
非常に残念だ。
準備の段階から、自分たちのプレイに自身を持っていなければ、
実際に試合が始まって勝つことは難しい。
つまり、信じるのか信じないのか。全員を信じるのか誰も信じないのか。試合前半は、非常に良い戦術で始まった。
パラグアイ相手に何もさせないのだという気持ちがあった。
しかし、勝つために必要なことを全部したかと言えば、そうではなかった。
それが非常に残念だ。
自分だけの力でゴールをあげるという誤解を持ったプレイがあった。
このようなプレスのかかる試合では、組織で突破しなければ勝てない。
残念です。本当に残念です。こんなチャンスはめったになかったんです。教訓をどう引き出すか、
このワールドカップで日本は自信を手にした。
ワールドカップの予選突破ではなく、本大会でどこまで勝ち進められるか、
それを目標にしたトレーニングが必要だ。
それを成し遂げるために、今日から準備を始めなければならない。こぼれたミルクは元にもどせない。今日の日本はミルクこぼしてしまった。
今日のPK戦をもって、日本はワールドカップからサヨナラしなければならない。
しかしこの結果は、準備の段階からの結果なのだ。選手やスタッフはよくやった。
今回の大会で言えば、日本はかなりの強豪と対等に戦えることを証明した。
もう少しだけ勇敢に、勇気を持って、リスクを冒すことができれば、
もっと良い結果を手にすることができたかも知れない。選手は今日は休んで明日から考えてほしい
まず1勝して巻き起こった陶酔状態は正しかったか?
ゴールを挙げた選手だけを取り上げるメディアを含めて
レベルアップしなければいけない。結果だけからの批判は誰でも出来る。ヨーロッパのサッカー界は
日本サッカーのスタイルについて、ポジティブに取り上げている。
選手にはおめでとうと言いたいJリーグで、良いプレーをすることだ。
Jリーグでもっと走る。
Jリーグでもっとリスクを冒す。
そうでなければ代表だけが短期間で勇気を身につけることはできない。
Jリーグのレベルアップをしなければ、代表のレベルアップはない。
サッカーファンも代表だけを応援するのはやめてほしい。
選手たちは、Jリーグの一つ一つの試合のディテイルにこだわって
プレイの質を上げてほしい。
ファンはもっと選手にプレシャーを与える応戦をしてほしい。
クラブ同士の競争ももっと激しく、緊迫感のあるダービーマッチも必要だ
お客さんのプレッシャーがサッカーのレベルを向上させるのです。
スタジアムを満員にしようではありませんか。話しすぎました。
残念でしたが選手とスタッフには、ご苦労様、おめでとうと言いたい。
気持ちはよくわかります。
私もここで座りながら戦っていました。
でも葬式ではない。もっと明るくなりましょう。
サッカーはまだまだ続くのですから。
明日の日本のサッカーが今日のサッカーより良くなることを期待します。